「mixi疲れ」を社会現象として指摘したことで知られる野村総合研究所の山崎秀夫氏の著書。タイトルからはGoogleとセカンドライフを比較した内容を想像してしまうが、実際は「今後企業は仮想世界にどのように対応すべきか」という課題について分析・解説した内容となっている。
主軸となっているのは、「極楽浄土派」と「娑婆世界派」という2つのユーザータイプ。セカンドライフユーザーは、仮想世界は現実の延長であり補完するものであると考える「娑婆世界派」か?それとも仮想世界は現実と完全に切り離されたバーチャルな世界であると考える「極楽浄土派」か?このテーマは今後セカンドライフをはじめとする仮想世界への参入を検討している企業は無視できないだろう。氏曰く「アメリカンアパレル」のセカンドライフ撤退の理由は、この「極楽浄土派」と「娑婆世界派」の違いを見抜けなかったことにあるという。「極楽浄土派」は自分のアバターをリアルの自分の姿に似せたりせず、むしろ現実にはあり得ないほど凝った服装をする。”アバター”そのものをターゲットにするか、アバターを操作する”中の人”をターゲットにするかでビジネスモデルも変わってくるだろう。
今後、アバターの相互乗り入れ技術なども本格化し、「メタバース」から「マルチバース」になった時、一体どのようなビジネスモデルが出てくるだろうか。仮想世界の現状と今後の可能性を探るには良い一冊だ。








