著者の主張は、「爆発するソーシャルメディアは、人々のクリエイティビティを爆発させるのではないか」という至極簡潔なもの。
一章~三章では、ソーシャルメディア(SNS、ソーシャルブックマーク、ソーシャルニュース、ブログ、動画配信など)全般について、mixi、マイスペース、Youtube、セカンドライフ等、具体例を挙げながら日米に渡って網羅している。広く浅く把握したい人にとっては、非常によくまとまっていると思われる。
ただし、ここはあまり重要ではなく、四章以降が必読。
第四章の「爆発するクリエイティビティ」では、マルクスの3つの喜びや、マズローの欲求段階説を引き合いに出し、4段目「自我の欲求」と5段目「自己実現の欲求」に結びつける辺りは、浅慮である感は否めない。第五章の「グーグルVSソーシャルメディア」でも、2004年に話題となったショートムービー「EPIC2014」の考察から、対グーグル論を展開していくものの、内容自体に目新しいものはない。
しかし、各章の後半で巻き返すのがこの著者の強み。
著者自身の経験に基づく議論には説得力があり、大きく共感できる。
第四章で「表現欲求は日本人もアメリカ人も同じ」と言い切り、「時間差で遅れて開花する」という主張には、大きく頷いた。第五章「人々はグーグルという図書館の横のソーシャルメディアという公民館に集い始める」という考察も、まさにSNS世代の私にとって非常に納得できるものであった。
ソーシャルメディアの最前線を総力取材した卓越した取材力と、著者の経験ならではの文章は、読者を惹きつけるものがある。
いま旬のオススメの一冊。








