現在ベータサービスとして提供されている3D仮想空間を使ったオンラインセミナーサービス「3Diイマーシブセミナー」で開催されるセミナーイベントは、これまで「セミナーマーケティング概論」「採用説明会」「自社サービス紹介」など、主にビジネス向けのものが中心であった。一部、NHKで採り上げられた「恋愛セミナー」といった「柔らかい」テーマもあったが少数派だ。これは同サービスが従来のコンシューマー向け3D仮想空間サービスと一線を画し、ビジネスユースを主たる対象としたことにもよる。しかし、3D表現が当初ゲームから定着してきたことからもわかるように、エンターテイメント分野は3Dの感覚的価値をより活かせる分野だ。セミナーイベントでもそれはいえる。
先日行なわれた「矢追純一のUFO談義」もそのひとつだろう。通常、ビジネスセミナーで使われる3D仮想空間のセミナー会場に、この日は「宇宙人」が登場した。手書きテイストのゆるいものだが、これだけで会場の雰囲気ががらりと変わった。「環境」が重要なのはビジネスも同様だ。こうした仕事の環境を整える効果は、臨場感のある3D仮想空間の方が効果が高めやすい可能性がある。
一方、立体視の3Dテレビも世界初の市場投入を目指したパナソニックに先んじてサムスン電子が2月に韓国で発売を開始するなど、いよいよといった様相だが、同時に「3Dテレビでなにを見るか」という課題も現実になってきた。この課題に対する答えが「観るだけ」の3D映画だけでは寂しい。参加型の3Dがその可能性を広げることを期待したい。(THE SECOND TIMES編集長 箱田雅彦)
(東京IT新聞連載コラムより転載)


