近年、ネットを使った選挙活動について様々な議論が行われているが、政治活動についてはすでに多くの事例が存在する。最近ではTwitterを情報発信や有権者とのコミュニケーションに活用する「Twitter議員」が話題になった。
メタバースも例外ではない。例えば2007年5月、セカンドライフに日本初の議員事務所を設置した鈴木寛氏(現文部科学副大臣)の話を覚えている方もいるのではないだろうか。筆者も当時、セカンドライフ内に持っていた土地(島)の一部を建設用地として提供するなど事務所設置に関わっていたが、去る4月21日、同じくこの事務所の制作に関わり、現在は自らも衆議院議員となった高橋昭一氏による講演が行われたのでご紹介したい。
「政治とメタバース」と題された本講演の中で、高橋氏は政治においてメタバース、特に同氏がユーザーとしても長く関わるセカンドライフをどういった面で活用できるかについて自身の体験も交えながら語った。高橋氏は自身が制作中の「1分の1の国会議事堂」をスクリーンに映し出し、普段なかなか知ることのできない国会議事堂の構成についてアバターを操作しながら説明すると、メタバースの特徴のひとつとして3D空間の臨場感によって言葉や写真だけでは伝えにくい感覚を伝えられることを挙げる。また、ユーザーとのリアルタイムなコミュニケーションは政治をより身近に感じてもらうことにも役立っていると指摘した。
「こうしたシステムを(コミュニケーション以外の)別の形でも生かさなければならない」と語る同氏の今後の試みに注目したい。(THE SECOND TIMES編集長 箱田雅彦)
(東京IT新聞連載コラムより転載)


