12月2日(火)に開催されたバーチャル・セミナー「3D Internetの今後について語る」、2番目の講演は3Di株式会社取締役/CTOの鎌田卓氏による「OpenSimを利用したソリューション」だった。尚、氏が(リアルでスピーチを行った場所は当サイトが入っているフロアと同じ場所(ngi group株式会社の中目黒オフィス)。せっかくの機会なのでちょっとだけ舞台裏もご紹介したい。

フロアには他の部署や子会社も一緒に入っているので、普通にデスクで話すと周囲の人の声や音がセカンドライフ内会場に丸聞こえになってしまう。ということで敢えて場所を会議室に移してスピーチ。因みにこれを撮影するときも足音など物音をたてないよう結構注意した。
■インターネットをより自然なものへ
氏はまずこれまでの2D・テキストベースのWeb上のコミュニケーションの問題点を指摘。テキストだけではどうしても感情や言葉の真意が伝わりづらく、掲示板でのモラルの低下やEメールのやりとりでの誤解が発生してしまう。また、積極的に自分から”発信”する能動的なユーザーを前提としたコミュニケーションなので差も出てしまい、実はまだまだインターネットで実現できてないことが多く存在する。

しかしアバターを伴った3D仮想世界であれば、よりリアルに近いマーケティングが可能になる。例えばある「店」を覚える場合でも、平面で認識するよりは3Dで”道順”まで覚える方がより記憶に残る。またショッピングをする際にも、自然な商品陳列により、ふらりと立ち寄った本屋で衝動的に本を買うような「選ぶ楽しみ」を味わうこともできる。他者とコミュニケーションする場合も、アバターを介して直接”対面”していれば、これまでのようなモラルハザードも起こりにくくなるだろう。
■インターネットの歴史と仮想世界の歴史は同じ

続いて氏はGartnerのハイプサイクルを示しつつインターネットの歴史にも言及。かつてインターネットの歴史は「パソコン通信時代」と「インターネット時代」の大きく2つに分かれていた。昔はユーザーがそれぞれ違う「パソコン通信」にログインしなければ他のユーザーとコミュニケーションできなかったのだ。これこそまさに現在の仮想世界の姿と同じであると言えるだろう。仮想世界の進化がインターネットの進化に相当すると考えると、今後は、様々な仮想世界が孤立して存在している「メタバース」から標準化された「インターバース」の時代へと進化するであろうことが予想できる。
氏は、3Dインターネットが本格的なビジネスの場になるのはインターバースの時代が来てからと考えているとのこと。実際にパソコン通信の時代には、ユーザーは自由に様々なサイトを見て回ることができなかったため「ECビジネス」は成り立たなかった。これと同じで、ユーザーがメタバース空間を自由に見られることがビジネスにつながるだろうと氏は分析した。
■広がるOpenSimの活用

氏がCTOを務める3Di株式会社では、セカンドライフと同様の仮想世界を簡単に構築できるサーバーソフトウェア「3Di OpenSIM」を提供しているが、実はOpenSimの活用事例は欧米やアジアでも進んでいるという。中には利用者が3万人以上もいる仮想空間もあるとのこと。まだあまり知られていない小規模なものも含めると、既にOpenSimを利用したサービスは200くらいはあるらしい。
尚、同社の「3Di OpenSIM」は、今後はNTT次世代ネットワーク(NGN)に対応予定で、今後はインターバース(グリッド間接続)プロトコルも搭載されるとのこと。
→レポート(3)へ続く


