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【CEDEC 2009レポート】モバイルゲームの新潮流 -コミュニケーションとエンターテイメントの融合

最近のゲーム系イベントの傾向として、これまでゲーム業界の主役的存在だった「コンシューマーゲーム」ではないゲームに関連した展示やセッションが増えたことが挙げられる。それも携帯電話で遊ぶ「モバイルゲーム」や既存のソーシャルメディアの中で遊ぶ「ソーシャルゲーム」の成長が著しい。そんな時代を反映してか、今回のCEDECではSNS「GREE」に関するセッションが設けられた。


【CEDEC 2009レポート】モバイルゲームの新潮流 -コミュニケーションとエンターテイメントの融合
グリー株式会社代表取締役社長 田中良和氏


もともとGREEは田中氏が「普段忙しくてなかな会えない友達と連絡を取るため」個人で趣味的に運営していたSNSだった。しかしその後ユーザーは順調に増え続け、2004年12月にグリー株式会社を設立し本格的な運営を開始、それからわずか4年で東証マザーズへ上場を果たした。現在同社のスタッフは108名、平均年齢29歳というベンチャー企業の中でもかなり若い企業だ。


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当初GREEは日記を公開したり他のユーザーと友達登録をしたりメッセージをやりとりしたり…といったごく一般的なSNSだった。しかし2006年からモバイル機能に力を入れ始め、特に”他のユーザーと交流しながら遊ぶ”「ソーシャルアプリ(ソーシャルゲーム)」を導入した。Facebookが「Facebook Platform」を発表したのが2007年5月24日だから、それを考えると同社の試みはかなり時代を先取りしていたと言えるだろう。同社が提供するソーシャルゲームは、基本利用は無料でゲームを有利に進められるような機能を持つ「仮想アイテム」は有料。同社は釣りゲームの「釣り★スタ」やヴァーチャルペット育成ゲーム「クリノッペ」、ガーデニングゲーム「ハコニワ」、探検ゲーム「探検ドリランド」などの人気ゲームを生み出していった。


氏曰く、こうしたソーシャルゲームの運営において重要なのは、ゲームの種類自体を増やすことではなく、既存のゲームに機能やイベントなどを「追加」し続けることだという。たとえば「釣り★スタ」は釣れる魚の種類が増えたり、「クリノッペ」ではペットに着せられる服飾アイテムの種類が増えたりといった具合だ。あまりたくさんゲームの種類を増やしてもユーザーが分散してしまい一つあたりのゲームの人口密度が減ってしまう。それよりは、限られたゲーム数でもその中でユーザーが密なコミュニケーションをとり合い、追加された機能を楽しんでくれた方がいい。氏によればこれがSNSの中でゲームを提供することの意義であり、パッケージゲームとソーシャルゲームとの大きな違いとのこと。


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また同社では健全なコミュニティを維持する施策も早くから行っている。2006年11月より専門業者と連携し24時間365日のコミュニティ監視を開始。本社ビル内に「GREEパトロールセンター」を設置し、ユーザーが日記やコメントなどを投稿した後原則6時間以内(通常3時間)にチェックできる体制を整えたという。合わせて社長直轄の「あんしん・安全委員会」も設置。これらの努力により、GREEは健全サイトとして2008年8月に「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構」(EMA)による初の認定サイトとなった。


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これらの試みが功を奏してか、GREEは月間純増、会員数推移ともまさに右肩上がりの状況だ。


【CEDEC 2009レポート】モバイルゲームの新潮流 -コミュニケーションとエンターテイメントの融合
尚、ユーザーの状況を見ると、男女比率は男性53%、女性47%とほぼ半々で、年齢比率は18歳未満が17%、18~19歳が8%、20代が36%、30代が25%、40代以上が14%となっており、壱年前と比べると30代以上の大人のユーザーの比率が増加しているという。


【CEDEC 2009レポート】モバイルゲームの新潮流 -コミュニケーションとエンターテイメントの融合
また現在のGREEの収益モデルは、バナー・テキストなどの「純広告」やタイアップ広告といった「広告メディア」と、アバターの服飾アイテムやソーシャルゲームのアイテムなど「仮想アイテム」を有料で販売する「有料課金」の2種類あり、年々仮想アイテムからの収益の方が増えているとのこと。


氏は2006年当時から既に「コミュニティサービスの利用がインターネット利用の中心」になると共に、「2010年ごろにはPCよりモバイルがメインストリームになる」と予測しサービスを提供していたという。かくして現実は氏の予測したとおりに(もしかしたらそれより早く?)なりつつあり、特にiPhoneの出現により日本だけでなく海外でも「携帯でゲーム」というスタイルが根付きつつある。
最後に氏は「SNSは検索やメールと並ぶインターネットの利用アプリになる」と予測したうえで「GREEは2000~3000万人が利用する日本最大のコミュニティを創造すると共に、モバイルだけでなくPCやiPhoneなどのクロスプラットフォームへ、またゲームを中心に様々なソーシャルアプリへ分野を広げる」と抱負を語った。


グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/


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